講師:横谷奈歩、小林耕平
日時:2026年6月7日(日) 13:00-17:00
場所:櫃田伸也展展示室、ギャラリー
人数:12人(要事前予約、参加無料)
申込:2026年5月23日(土)18:00-
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対象:高校生以上
櫃田伸也先生は、わたし(小林耕平)が愛知芸大の学生であった頃の先生でした。当時のわたしは、映像やインスタレーションなど、身の回りの物を組み合わせた作品を作っていましたが、そのようなわたしが先生とのやりとりで印象に残ったエピソードとしてあるのが、学内で作品展示をしたときのことです。鑑賞者からコメントをもらうための用紙を配布していたのですが、そのコメント欄に、先生は文章でなくドローイングで感想を描かれたことがあり、意表をつかれた記憶があります。作品を見たり楽しんだりすることと、作品を理解することは同じなのだろうか?という問いがそこにはあるような気がしています。イメージ(作品)を見て、イメージで応答(コメント)するという、表現者同士の会話のあり方が、この世界にはあることを暗に示していたのかもしれません。
このワークショップは、先生がこれまで絵によって辿ってきた街路(展示室)を、参加者とともに散策し、「先生に絵のことを教えてあげよう」という試みです。
前半では、展示会場(街路)を画板を持って巡り、発見したことや気付いたことを、言葉ではなく鉛筆によるドローイングで収集します。その後、収集したドローイングを別室のギャラリーに持ち寄り、ディスカッションを行います。旅行から帰ってきたときに、写真を見ながら思い出を語り合うようなイメージです。
櫃田伸也先生は、わたし(横谷奈歩)が東京芸大の学生であった頃の先生でした。当時、たいてい午後の遅い時間、細い廊下を挟んだ向かいの部屋から、制作やだらだらしている私たちのアトリエにおからクッキーを手に遊びに来て、さまざまなお話をしてくださいました。学生に合わせて次々と繰り広げられる話題の豊富さに、先生があまりにもたくさんの引き出しを持っていたことに気づくのは、ずっと後のことです。印象に残った授業は、先生のティーチング・アシスタントをしていた博士課程の頃に立ち会った、学部2年生の授業です。その授業では、絵画空間の中で自由自在に伸び縮みする時間や空間について、それらを考えるヒントとして先生の言葉を聞きながら、たくさんの映画や作品を見たり、ゲストアーティストの話を聞いたり、皆で歌舞伎座に観劇にも行きました。すると、それまでわたしたちがみえていなかった時間と空間の伸び縮みが、見慣れた絵画のなかに、先生の作品のなかに、通り過ぎた風景のそこかしこにひそんでいたことに気づくのです。
後半では、このような先生の授業をもとにしたレクチャー 「移動する空間と時間 ― 伸びたり縮んだり― 」 を聴いたのち、前半に収集したドローイングを各自に割与えられたギャラリーの壁面に配置していきます。そこには、鑑賞者一人ひとりによる「通り過ぎた風景」が立ち上がることでしょう。
最後に、参加者それぞれの「通り過ぎた風景」を発表してもらいます。本ワークショップは公開形式で行うため、偶然この場に訪れた方々が報告会に参加する可能性もあります。
なお、櫃田先生はご自宅で療養中のため来場は叶いませんが、参加者の皆さんによる「通り過ぎた風景」を携え、先生のもとへ絵を教えに行きたいと考えています。
| 期間 : |
2026年6月7日(日) 13:00-17:00 |
| 会場 : |
櫃田伸也展展示室、ギャラリー |