「未完の始まり」展の出品作家であるタウス・マハチェヴァ氏とロシア現代美術・文学研究の鴻野わか菜氏の対談を行います。
コーカサス地方のダゲスタン共和国に文化的なルーツを持つマハチェヴァは、歴史記録や文化的遺物、個人的な記憶を、ユーモアとアイロニー に壮大な空想を加えて、映像や彫刻、インスタレーションとして展開します。本展では、日本でも知られた詩人であり祖父であるラスール・ ガムザートフにまつわる映像作品や、山岳地帯で知られるダゲスタンを舞台にした彫刻を展示します。ロシアの美術及び詩に造詣の深い鴻野わか菜氏とともに、作品の背景にある歴史的、文化的背景についてお話しいただきます。
こちらで当日の対談をご覧いただけます↓
https://www.youtube.com/watch?v=q14fwE2XLNg
■タウス・マハチェヴァ
1983年モスクワ生まれ。マハチェヴァは、旧ソビエト連邦下にあったダゲスタン共和国の自身のルーツをもとに、近代以降の伝統のありか、文化の真正性、国家と結びつくアイデンティティを、作品を通して考察する。 本展では、新作を含む映像のほか、彫刻、レリーフ、オブジェを展示する。映像作品 《Tsumikh(鷹にて)》(2023年)では、日本でも知られる詩人であり祖父であるラスール・ ガムザートフの国民的詩人としての記録と私的な記憶の差異を浮かび上がらせながら、なにが公的な像を形成するのかを問う。
鴻野わか菜
1973年生まれ。東京外国語大学卒業、
国立ロシア人文大学大学院、
東京大学人文社会系研究科博士後期課程修了(博士)。
早稲田大学教育・総合科学学術院教授。専門はロシア東欧美術・
文学・文化。イリヤ&エミリア・カバコフの「カバコフの夢」(
越後妻有)等、展覧会の企画や監修にも関わる。編著書に『
カバコフの夢』(現代企画室)、訳書にレオニート・チシコフ『
かぜをひいたおつきさま』(徳間書店)など。
■ロシア語通訳あり
期間 : |
1月20日(土) 午後2時から |
会場 : |
講堂(先着170名)
*予約不要 |