展覧会
開館30周年記念コレクション展
開館30周年記念コレクション展
2025年6月21日(土曜日)〜2025年9月15日(月曜日)
2025年6月21日(土曜日)〜2025年9月15日(月曜日)
開館30周年を記念して、6月から3月までを3期に分け、展示室1から5までの部屋ごとに、豊田市美術館のコレクションの核を成すいくつかの作品群−イタリアのアルテ・ポーヴェラ、戦後ドイツ美術、もの派と戦後日本美術、90年代-00年代日本美術、愛知の美術、近代日本西洋美術、モダンデザイン等−を展示します。
3つの会期を跨ぎ、また各展示室を横断しながら、大きな時代の流れとともに、時代や場所を越えて共有される複数の思考の糸を実感していただければと思います。
第1期(6月21日‐9月15日[月・祝])では、国内屈指のコレクションとされる戦後イタリア美術アルテ・ポーヴェラの作品や戦後ドイツ美術を導入として展示室1で紹介し、つづく展示室2で、同時代フランスの作家、ダニエル・ビュレンのインスタレーション作品《ファクシミリより場所へ》を22年ぶりに再設置します。さらに展示室3では、愛知を拠点、あるいは活動の出発点とした作家たちを取り上げ、展示室4では、昨年度に新収蔵した田村友一郎《TiOS》をこの部屋にあわせて再展示し、展示室5では当館開館初期に重点的に収集されたモダン・デザインのコレクションを中心に紹介します。
芸術は政治・社会と少なからぬ関わりを持っています。とりわけ戦後イタリア、ドイツでは、急速に変化していく資本偏重の社会において、芸術がいかに存在し得るかが実践的に模索されました。一方、戦前へと時代を遡ってみれば、合理性や機能性を掲げたモダン・デザインこそは、社会と芸術との接合を目指す試みであったことがわかります。
時代の転換期に芸術は、私たちに社会の実態をまざまざと開示してくれるものなのです。1980年代から90年代初頭の一時期、愛知は現代美術の中心地といわれ、活況を呈しました。戦後ヨーロッパ美術を代表する作家たちの作品はこの地で大きく紹介され、一方で活動を始めたばかりの若き作家たちは、実際に作品に触れ、あるいはドイツをはじめ海外へと拠点を移したのちに、自らのスタイルを彼の地で確立していきました。展示室2のビュレンの作品は、2003年の個展以来、22年ぶりの再展示になります。長い月日が過ぎたいま、展示室4に初展示される田村の作品と併せてみれば、この数十年におけるインスタレーション作品の在り方の変化と、変わらぬ作品の強度を感じとることができるのではないでしょうか。
展示室を行き来するなかで当館コレクションの豊かなバリエーションを実感していただき、また各部屋の作品を結ぶ様々な関係性についても思いを巡らせいただければと思います。
会期: 2025年6月21日[土]-9月15日[月・祝]
観覧料: 一般300円[250円]、高校・大学生200円[150円]、中学生以下無料
[ ]内は20名以上の団体料金。
*その他観覧料の減免対象者については、当館ウェブサイトをご確認ください。
【今後の展示】
2期 2025年10月4日[土]-12月21日[日]
3期 2026年1月6日[火]‐3月15日[日]
開館時間 | 10時〜17時30分(入場は17時まで) 休館日=月曜 |