展覧会
2012.01.07-2012.03.25
2012.01.07-2012.03.25
Visible/Invisible
Visible/Invisible
写真は、目の前の世界をそのまま写し出すため、そこに記録性や日常性が刻印されます。ナン・ゴールディンの恋人や友人たちのプライベートを写した写真や、荒木経惟の妻との旅行や別れの過程を捉えた写真は、それが現実の記録であるだけに、一層観る者に愛や死にまつわる物語を喚起します。一方、松江泰治のどこまでも平板で明瞭に写し取られた風景は、そうした感情移入を一切排除して、それが客観的視線の産物であるかのような印象を与えます。また、現代美術に用いられる写真は、技術や撮影者が誰かということより、どのような考えでそれが用いられているかが重要になります。クリスチャン・ボルタンスキーは、子ども達の写真を用いて、二度と戻らない「過去の死」を照射し、ソフィ・カルは誰でも撮れるスナップショットを使って、盲目の人々の概念上の美が決して共有され得ないことを伝えます。そして志賀理江子は、現実のイメージから、その背後にある触覚を伴う程のリアルさを掴み取ります。
本展では、写真の特性を活かし、またはぐらかして、「みえるものと/みえないもの」の双方を浮かび上がらせる作品を紹介します。
出品作家:荒木経惟、アルマン、クリスチャン・ボルタンスキー、ソフィ・カル、ナン・ゴールディン、川内倫子、松江泰治、ボリス・ミハイロフ、中川幸夫、中西信洋、ローマン・オパルカ、ミケランジェロ・ピストレット、 志賀理江子、曽根 裕、杉本博司
開館時間 | 10:00-17:30(入場は17:00まで) 休館日=月曜 |
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会場 | 豊田市美術館 展示室8室 |
主催 | 豊田市美術館 |
観覧料 | 一般300円[250円]/高校・大学生200円[150円]/中学生以下無料 |