展覧会
Jotokai: Showa Period Painters Recapture Their Youth
Jotokai: Showa Period Painters Recapture Their Youth
2021年1月5日(火曜日)〜2021年3月14日(日曜日)
2021年1月5日(火曜日)〜2021年3月14日(日曜日)
「大正」から「昭和」への改元は1926年12月25日のこと。翌1927(昭和2)年3月、「昭和」になって初めての春に、東京美術学校(現東京藝術大学)西洋画科を40余名の若者たちが卒業しました。「上杜会」は1927年の西洋画科卒業生全員(中途退学者も含む)で結成した級友会です。その名称は彼らの母校がある「上野の杜」に因んでいます。各自の自由な思想を尊重し干渉しない関係性をモットーに、卒業した1927年の9月には、早くも上杜会第1回展を開催します。在学中に帝展に初入選を果たした者も多く、おしなべて優秀と当初から評され、戦前には10名以上がヨーロッパ留学を果たしました。官展や在野展への参加や結成など、それぞれの道を歩みながら多くは昭和期終盤まで画家として活躍します。のちに文化勲章受章者を3名 (牛島憲之、小磯良平、荻須高徳) 輩出したことも、極めてまれなことです。
1945年に終戦を迎えると、40歳代後半となっていた彼らは混迷する時代に画家としてなすべきことを今一度自らに問い直します。戦後は洋画壇の主軸を担ったり、日本を離れアメリカなど異国に新境地を求めたり、地方の美術振興に尽力したりあるいは画壇から離れ独歩の道を歩んだりしました。
上杜会展は戦後一時期に中断しましたがほぼ毎年開催され、1994年まで継続しました。晩年はますます互いの活動を認め合い、また交友や消息を確認する場として、緩やかながら確かにつながっていたのです。
彼らの多くは昭和の始まりとともに画家となり、昭和のさなかに生涯を終えました。当時最もアカデミックな美術教育を受けながら、彼らの画業は千差万別です。それらを俯瞰することで、「昭和」という時代における洋画壇の一様と、画家としての彼らの生きざまが立ち現れます。「昭和」からすでに31年、平成を隔て昭和に描かれた彼らの作品を改めてみつめることで、本展が令和の時代を見通すヒントとなれば幸いです。
開館時間 | 10時〜17時30分(入場は17時まで) 休館日=月曜 (1月11日は開館) |
観覧料 | 観覧料:観覧料:一般1,000円[800円]、高校・大学生700円[500円]、中学生以下無料 |
展示替え | 会期中展示替えを行います。 |