展覧会
2015.10.10-2015.12.06
2015.10.10-2015.12.06
Sophie Calle, For the Last and First Time
Sophie Calle, For the Last and First Time
写真と言葉を組み合わせた物語性の高い作品で知られるフランスの現代美術家、ソフィ・カル(1953年、パリ生まれ)。彼女は、ロンドンのテートギャラリーやパリのポンピドゥーセンターをはじめとする各国の主要美術館での個展開催、第52回ヴェネツィアビエンナーレ(2007年)への参加など、世界で最も注目されているアーティストの一人です。
執拗な好奇心に導かれた驚くべき制作プロセスによってうみだされるカルの作品は、常に観るものの感情を強く揺さぶります。自身や他者のきわめて個人的で親密な体験を主題にするカルの作品ですが、そこに提示されるのは、アイデンティティ、コミュニケーション、記憶、知覚といった誰もが日常のなかで向き合う普遍的なテーマといえます。生と芸術表現とのあいだに新たな関係を樹立しようとするカルの試み、それは、わたしたちの現実のさまざまな場面おいて、思いもよらない視点をもたらしてくれることでしょう。
豊田市美術館では、2003年にカルの個展を開催し、その虚実入り混じるドラマチックな作品は鑑賞者に強い衝撃を与えました。同展から12年を経た今回は、カルが長年にわたって探求してきた視覚や認識に関する一連の作品を、豊田市美術館の空間にあわせて構成します。生まれつき目の見えない人々に、「美のイメージとは何か」と問いかける、カルの代表作〈盲目の人々〉(1986年)を一堂に展示するとともに、人生の途中で視力を失った人々にインタビューした〈最後に見たもの〉(2010年)、生まれて初めて海を見る人々の表情をとらえた映像作品〈海を見る〉(2011 年)を紹介する3部構成で、「見ることとは何か」を静かに問いかけます。
開館時間 | 10:00-17:30(入場は17:00まで) 休館日=月曜 |
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