雑草 [2000年]
[音声ガイド]
普段、道端で見かけるような雑草が、展示室の思いがけない場所に「生えて」います。実はこの雑草は、本物と見まちがうほど精巧につくられた彫刻なのです。作家の須田は独学で木彫りの技術を磨き、朴(ほお)の木で様々な植物を彫刻にしてきました。そうした作品を見過ごされがちな場所にさりげなく設置することで空間と作品が一体となり、独自の世界をつくりあげています。 須田の作品はまた、現代美術と工芸がそれぞれに抱える課題を浮かびあがらせます。コンセプトを重視するあまり造形的に拙い作品が見受けられる現代美術と、技術のみに偏りがちな工芸作品。コンセプトと技術が絶妙なバランスで融合してこそ表現は成り立つといえるでしょう。