Collection

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関根 伸夫 (せきね・のぶお)

[1942 - ]

空相-柱 [1976年]


  • 220.0×73.5×23.5cm

空相-布と石 [1973年]

  • 布、石、ロープ
    90.6×100.0cm、ロープ188.0cm

[音声ガイド]

キャンバスのようにも見える布の中心には、丸い包みが宙に浮いたように、 布にギュッとシワを生んでいます。その付け根に結ばれたロープの先にも丸い包み。タイトルが示すとおり、中には石が入っています。布によって石の丸みが際立ち、シワが重みを想像させます。最小限の加工で素材の存在感を強調し、互いの緊張した関係そのものを示しているといってよいでしょう。 「できることは、ものの表面に付着するホコリをはらい除けて、それと その含まれる世界を顕わにすることだ。」とは、関根伸夫の言葉です。 関根をはじめとした一群の作家は、木や石、金属などの自然物に向き合い、 当たり前と思われがちなものの見方から解放する方法を探究しました。 彼らは「もの派」と呼ばれ、世界的に評価されています。

位相 No. 13 [1968年]

  • 合板、木、ラッカー
    224.0×140.0×43.0cm

[音声ガイド]

作品を正面から眺めると奥行きがあるように感じますが、少し角度を変えれば筒が平たく潰れたようになっているのがわかるでしょう。 これが騙し絵ならば種明かしのような視点は避けたいところですが、この作品はむしろ、半ば立体化することでさまざまな角度からの視線を呼び込みます。そこから 連想されるのは、見方と見え方の関係、つまりは視覚による認識の問題だといえるでしょう。 空間に対する認識法の開拓を目指した関根らしい試みです。 この連作は1968年、見ることそのものをテーマにした「Tricks and Vision展」で展示されました。 その半年後、関根は地面を筒状に掘り、出た土を同じ形に積み上げた≪位相-大地≫を発表して、「もの派」の中心的人物となっていきます。

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