[音声ガイド]
色とりどりのランドセルが、まるでブランドショップのディスプレーのように壁に一列に並んでいます。作家の村上隆は、アザラシやクジラなどの希少動物の皮を使ったランドセルの製作を特別に発注し、これらを美術作品として展示したのです。 ランドセルの発祥は、明治10年に開校した学習院にあると言われています。それは、軍隊で活用されていたバックパックをモデルに、戦時下でも子どもたちが素早く動けるカバンとして導入されたのです。 今や、可愛い日本の子どもの象徴としてイメージされている「ランドセル」。村上は「その可愛い“戦争アイテム”にモラルや正義、現実との確執などをかぶせてしまおうとした」と語っています。 さて皆さんは、このランドセルを使ってみたいですか。