Collection

コレクション

草間 彌生 (くさま・やよい)

[1929 - ]

チェア [1965年]

  • 詰めもの入り縫製布、木製椅子
    90.0×80.0×87.0cm

[音声ガイド]

大小の突起物に覆われ全体を白く塗られたこの「椅子」は、座ることを拒んでいるようであり、また表面が侵食されて別物に変容した姿にも見えます。あまりの強烈な印象に異様さや不安を感じるかもしれません。 ニューヨークを活動拠点としていた草間は、1961年ごろから制作される、布製の突起物が家具類に密集する立体を手がけており、それらはソフト・スカルプチュア(やわらかい彫刻)と呼ばれます。生まれ育った旧家の因習や時代背景から、草間は男性に対する恐怖や嫌悪感を強く持っていました。「私は怖い暴力、戦争が大嫌いだ。(略)結局、闘う衝動は、男がファルス(男性器)を持っている点に集約されていく」。草間は暴力や権力の象徴を布製の突起物に置き換え、表面に密集させた作品を制作し続けることで、恐怖を克服しようとしたのです。

無題 (イス) [1963年]

  • 詰めもの入り縫製布、木製椅子
    87.5×45.0×57.0cm(2010.1再採寸)

No. AB. [1959年]

  • 油彩、カンヴァス
    210.3×414.4cm

[音声ガイド]

黒の下地に薄く白の層を重ねてできた灰色の面を背景に、無数の白い網目が描かれています。無限に続くかのような網目には、ところどころに厚い絵具の盛り上がりが現われ、単調な繰り返しでありながらも、全体として震えるようなうねりを生み出しています。 この作品は、ニューヨークを拠点にしていた草間が1959年に発表した〈無限の網〉のシリーズのひとつです。草間自身の精神の深いところで執拗に発せられるオブセッション(強迫観念)が、ニューヨークの環境によって触発され生まれたものといえるでしょう。何かに駆り立てられているかのような反復による増殖のイメージからは、草間の独特の世界を知ることができるでしょう。

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