Collection

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アルトゥーロ・マルティーニ (あるとぅーろ・まるてぃーに)

[1889 - 1947]

人体構成 [1939年頃]

  • リトグラフ、鉛筆、紙
    48.0×35.0cm

若い男のトルソ [1928年 (1950年頃鋳造)]

  • ブロンズ
    77.2×36.7×21.8cm

[音声ガイド]

やや痩身の男性の後ろ姿。背骨とその両脇の肉付きがくっきりと表現されています。右肩 が下がった姿勢は、片足に体重を載せて体幹がわずかにS字にしなる、古来、理想的な人 体像に採用されてきたポーズを踏襲しているようです。胴体部分のみを表現するトルソと いう形式も、ルネサンス時代に発見された古代彫刻の多くが、手足や頭部などの突起部分 を欠いていたことに由来します。 しかし、マルティーニはただ単に伝統に従っているだけではありません。粘土を押さえ背 中へと仕上げていく指の感触が生き生きと伝わる表現はとても個性的です。作家の関心は 背中の骨ばった薄い皮膚に向けられ、その皮膚が若い男のすべてを象徴しているかのよう です。それはまた、男の鼓動を感じ取り、その若い息吹に応える作家の近代的な感性の表 れでもあるのでしょう。

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