Collection

コレクション

会田 誠 (あいだ・まこと)

[1965 - ]

あぜ道 [1991年]

  • 岩絵具、アクリル、和紙
    73.0×52.0cm
  • © AIDA Makoto, Courtesy Mizuma Art Gallery

[音声ガイド]

セーラー服の少女の後頭部。この少女の髪の分け目が、田園の中のまっすぐな道につながっています。思いもよらない発想に、笑みを浮かべて見入ってしまう人も多いことでしょう。画面の細部に目を向ければ、この画家の卓越した写実描写に驚かされます。束ねた髪の光沢、うなじの後れ毛のしなり、稲の一本一本から遠くの農村の風景までが、伝統的な日本画の描法で丹念に描き出されているのです。髪の分け目があぜ道につながるというユニークな構図と日本画の伝統的な技巧との絶妙な取り合わせが、この作品の最大の魅力と言えるでしょう。 会田の初期の代表作であるこの作品は、戦後日本画壇を代表する東山魁夷の名作《道》が下敷きにされています。

一覧に戻る

コレクション・オーディオガイド