P. W. P. 208 [1993年]
P. S. 6 (人体) [1991年]
P. S. P. 37 (うちまき) [1990年]
P. W. P. 124 絵画都市 (自転車) [1988年]
P. 3. P. 3 (私が中にいる皮膚) [1988年]
P. W. P. 73 (緑神太鼓) [1983年]
P. W. P. 50 (ズーニー・ソング) [1981年]
P. W. P. 8 (森) [1978年]
[音声ガイド]
厚みのある角材をつなぎ合わせた上に、色を変えてギザギザとした形が描かれています。木目の調子が透けて見えるほど絵具が薄塗りのため、これらの形は投影されたイメージのように物質感がありません。 タイトルの「P.W.P.」は、「プラクティス・バイ・ウッド・ペインティング」の略で訳せば「木の絵画による実践」。その言葉どおり彦坂は、カンヴァスと違って、物質としての強さが際立った木を材料に使い、「実践」と呼ぶにふさわしく、形や図像を少しずつ変えながらこのシリーズを制作し続けました。しかも準備のために、膨大な数のスタディも手がけていて、まるで気の遠くなるような労働といった風情です。こうして彦坂は、当時主流となっていた観念的な作品に対抗して、愚直なまでに自身の制作のなか に具体的な手ごたえを取り戻そうとしたのです。
五十一音によるプラクティス [1975年]