展覧会

ボイス+パレルモ 

2021.04.03-2021.06.20

2021.04.03-2021.06.20

BEUYS + PALERMO

BEUYS + PALERMO

ヨーゼフ・ボイス《そして我々の中で…我々の下で…大地は下に》1965年のアクション  
ブリンキー・パレルモ、1973年ハンブルクにて 
右:ヨーゼフ・ボイス《直接民主制の為のバラ》1973年 左:ブリンキー・パレルモ《無題》1974年
gigei10蔵 
ヨーゼフ・ボイス《ユーラシアの杖》1968/69年 クンストパラスト美術館、デュッセルドルフ © Kunstpalast - Manos Meisen – ARTOTHEK
ヨーゼフ・ボイス《小さな発電所》1984年 国立国際美術館 Photo: Tom Carter
ヨーゼフ・ボイス《ジョッキー帽》1963, 85年 豊田市美術館
ブリンキー・パレルモ《無題》1967年 ボン市立美術館

ブリンキー・パレルモ《無題》1969年 クンストパラスト美術館、デュッセルドルフ © Kunstpalast – ARTOTHEK
ブリンキー・パレルモ《無題》1977年 個人蔵

 ヨーゼフ・ボイス(1921-1986)、第二次世界大戦以降の最も重要な芸術家のひとり。彼は「ほんとうの資本とは人の持つ創造性である」と語り、ひろく社会を彫刻ととらえ社会全体の変革を企てました。本展では60年代の最重要作品である《ユーラシアの杖》をはじめ、脂肪やフェルトを用いた作品、「アクション」の映像やドローイングなど、彼の作品の造形的な力と芸術的実践にあらためて着目します。

ボイスは教育者として多くの芸術家を育成したことでも知られています。ブリンキー・パレルモ(1943-1977)もその教え子のひとりです。この早世の画家が60年代半ばからの短い活動期間に残したささやかで抽象的な作品は、絵画の構成要素を再構築しながら、色彩やかたちの体験をとおして私たちの認識や社会的な制度に静かな揺らぎをもたらそうとするものでした。ボイスはのちにパレルモを自身にもっとも近い表現者だったと認めることになります。

一見対照的な二人のドイツ人作家の作品は、しかし、芸術を生の営みへと取り戻そうと試みた点で共通していました。両者の1960-70年代の作品を中心に構成される本展は、約10年ぶりとなる日本でのボイス展であり、公立美術館としては初めてのパレルモ展です。二人の作家それぞれの特徴をうかがいながら、両者の交わりや重なりに彼らの実践の潜勢力を探る本展が、社会と芸術のかかわりについてあらためて問いかけ、芸術の営為とはなにかを見つめなおす機会となることを願います。
(豊田市制70周年記念事業)

 

 

 

■ヨーゼフ・ボイス(Joseph Beuys, 1921-1986)
ドイツのクレーフェルトに生まれ、オランダとの国境近くの町クレーヴェで青年期までを過ごす。第二次世界大戦に通信兵として従軍、ソ連国境付近を飛行中に追撃され瀕死の重傷を負うが、現地のタタール人に脂肪を塗り込まれ、フェルトに包まれることで一命をとりとめる。この体験とそこで用いられた脂肪とフェルトがのちのボイスの制作における重要な「素材」となる。戦後は芸術家を志し、デュッセルドルフ芸術アカデミーに学ぶ。1961年に同校教授となり、パレルモをはじめ多くの芸術家を育成した。「拡張された芸術概念」及び「社会彫塑」を唱えるボイスは、こうした教育活動をはじめ、政治活動や環境問題までをも自らの問題として引き受け、「緑の党」の結党に関わるなど、広く公衆に語りかけ続けた。最晩年の1984年には日本に招かれ、展覧会のみならずアクションや学生との討論会を企て少なからぬ足跡を残した。1986年に歿。戦争の加害者でありかつ被害者でもある自身の体験に基づく作品制作と、芸術を社会のあらゆる領域へと拡張しようとした姿勢において、ボイスは今日においても最も影響力のある芸術家のひとりであることは間違いない。

 

 

 

■ブリンキー・パレルモ(Blinky Palermo, 1943-1977)
ドイツのライプツィヒに生まれる。本名はペーター・ハイスターカンプ。1964年にデュッセルドルフ芸術アカデミーでボイス・クラスに入って早々、マフィアでボクシングのプロモーターのブリンキー・パレルモに由来するあだ名をつけられると、それをそのまま作家名にしてしまった。学友にはゲルハルト・リヒターやイミ・クネーベルといった現代ドイツを代表する作家たちがいた。アカデミー在籍時より20世紀初頭のカジミール・マレーヴィチやピート・モンドリアンらの抽象絵画や、同時代のミニマリズムの動向に影響を受けながら、カンヴァスや木枠といった絵画の構成要素自体を問い直す作品を手掛けるようになる。1977年にモルジブで客死するまで、既製品の布を縫い合わせた〈布絵画〉、建築空間にささやかに介入する壁画、小さなパネルを組み合わせた〈金属絵画〉など独自の制作を展開した。絵画制作をとおして、色やかたち、空間などを知覚するその認識そのものを問う繊細な作品は近年評価が高まっている。

 

 

 

■展示予定作品
約130点(ボイス約80点、パレルモ約50点)
*会期途中で展示替えを予定しています。

 

 

©VG Bild-Kunst, Bonn & JASPAR, Tokyo, 2021 E4044

bpk | Sprengel Museum Hannover, Archiv Heinrich Riebesehl, Leihgabe Land Niedersachsen / Heinrich Riebesehl / distributed by AMF

bpk | Angelika Platen / distributed by AMF

開館時間 10:00-17:30(入場は17:00まで)
休館日=月曜
ただし5月3日[月・祝]は開館
主催 豊田市美術館
共催 中日新聞社
後援 ゲーテ・インスティトゥート東京 
協力 ルフトハンザ カーゴ AG
観覧料 一般1,200円[1,000円]/高校・大学生700円[500円]/中学生以下無料
*[ ]内は20名以上の団体料金。障がい者手帳をお持ちの方(介添え者1名)、豊田市内在住又は在学の高校生、及び豊田市内在住の75歳以上は無料(要証明)。
その他、観覧料の減免対象者及び割引等についてはホームページをご確認いただくか、豊田市美術館へお問い合わせください。
感染症拡大防止のため、会期等を変更する場合があります。当館ホームページから最新情報をご確認ください。
関連イベントは、決まり次第お知らせします。
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